2022年

2022.12.20配信

「JPCZ」 

 今年も雪が降る季節がやってきました。12月中頃から本州の日本海側も雪の降る日が多くなっています。

大雪が降るときに、ニュースや天気予報の中でもしばしば登場する言葉がJPCZJapan sea Polar air mass Convergence zoon 日本海寒帯気団収束帯)です。これは日本海で風がぶつかりあい、ぶつかった所で雪雲が発生・発達し、その雪雲が帯状に連なる現象のことです。帯状の雲が流れ込む地域では、強い雪が何時間にもわたって降り続き、大雪になります。比較的短い時間で一気に雪が降り積もるので除雪作業が間に合わず、高速道路や国道での車の立往生や集落の孤立、鉄道や航空機などの交通機関に大きな影響を与えます。

 まだ比較的日本海の海面水温が高い年末年始は、日本海の水蒸気も豊富で、強い寒気がやって来るとJPCZが強化されて大雪になることも良くあります。年末年始の移動は気象情報を参考にして下さい。自宅は晴れてても目的地は大雪のこともありますので、十分注意をしてください。

2022.11.18配信

「赤い紅葉」 

 我が家(兵庫県西宮市)の周辺でも紅葉が見られるようになってきました。今年の紅葉は例年よりも赤い紅葉がきれいですね。

紅葉の仕組みを簡単に説明すると、葉はもともと緑色です。葉には緑の色素と黄色の色素があり、緑の色素が多いので、緑色に見えます。寒くなると緑の色素が少なくなります。変わって日差しを浴びると赤色の色素が出現して、赤色に変わるのです。晩秋から初冬に晴れた日が多く、日差しが多いとより赤くなります。一方、日差しが少ないと残っている黄色と混ざったオレンジ色になります。

ちなみに全く日差しが当たらないとどうなるのか?我が家の鉢植えのサクラで実験をしました。アルミ箔で葉を覆って10月中ごろから一か月全く日差しを当てないと、黄色の葉になっていました。

今年は10月下旬以降、東日本の太平洋側や西日本は晴れた日が多く、日照時間は平年の1.4倍ぐらいです。鮮やかな赤色が目につきます。今年の紅葉、見に行こうよう!

2022.10.20配信

「一雨一度」 

 10月半ばを過ぎて、肌寒い日が多くなりました。先日まで半袖だったのに、もう長袖にジャケットです。

さて、この時期の季節を表す言葉に「一雨一度」があります。これは、一回雨が降ると、その雨の前後で一度ぐらい気温が下がり、冬に向けて季節が進むという意味です。本当にそうなのか仙台・東京・大阪、神戸、福岡のデータで調べてみました。

10月から11月の雨の前の雨量が観測されていない2日と雨の後の雨量が観測されていない2日の最高気温を比較しました。雨後の方が昇温している場合もありますが、下がっている場合の方がかなり多く、下がっているケースを平均すると各地3度ぐらい下がっていました。晩秋は気温が徐々に下がるのではなく、雨後は大陸の寒気が流れ込むことが多いので、急激に気温が下がることがよくあります。

晩秋の雨は寒さを連れてきます。体調を崩さないように注意をしましょう。一雨三度です。

ご賛同頂けますでしょうか?

2022.9.20配信

「計画運休」 

 大型の台風14号は非常に強い勢力で鹿児島に上陸し、九州を縦断した後、山陰の沿岸から北陸を通り、東北を横断していきました。

最近は台風が近づいているときは、公共交通機関も計画的に運休する会社も多くなりました。気象情報に携わる仕事をしていると、台風接近時には必ず仕事をしているので、仕事が終わった時点で、公共交通機関が運休していることが良くあります。

台風14号では、運休のギリギリ手前で新幹線に乗ることが出来ましたが、過去に台風の影響で、「新幹線で新大阪に着いたが、在来線が運休で新大阪からタクシーに」、「台風は通り過ぎたが、富士川の増水で新幹線が運休したため、急遽羽田から飛行機に」、「仕事が終わった時点で新幹線も飛行機も運休しているため東京にステイ」など。

影響を受ける当事者になると頭を抱えてしまいますが、早めの通知で人々の行動を制限し安全を守ることは大事だといつも感じております。

2022.8.19配信

「車の運転」 

 今夏も非常に激しい雨がよく降りますね。私も先日、兵庫県内の自動車専用道路を走っていた時に、非常に激しい雨に出会いました。ラジオには雷の雑音が入り、大粒の雨で車内の会話も聞きづらいぐらいでした。

後日、近くのアメダス(和田山)の雨量を見ると、20分間で17㎜、1時間に換算すると50㎜を超える雨でした。短時間ですが非常に激しく降っていました。

気象庁HPに載っている「雨の強さ降り方」では1時間50㎜以上は、滝のような降り方、水しぶきであたりが白っぽくなり視界が悪くなる、車の運転は危険と書かれています。

まさにそのとおり、ワイパーを速くしてもフロントガラスに叩きつける雨で前の車も見えづらく点灯が必要、道路が川のようになり、速度をかなり落としての走行が精一杯でした。

突然の大雨に出会うこともあります。車に乗るときは時間に余裕を持ち、安全なところで待機することも必要ですね。

「大雨は 車内で待機 しゃーないな」

2022.7.20配信

「記録的短時間大雨情報」 

 今年の7月は、大気の不安定な状態が続き「記録的短時間大雨情報」が、頻繁に発表されています。71日から16日までの16日間、全国各地で39回も発表されています。昨年の7月は31日間で18回なので、今月の発表回数は際立って多くなっています。

この情報は、土砂災害や中小河川の洪水害、浸水害などの発生に繋がる猛烈な雨が降っているときに発表されます。大雨に強い地域やそうでない地域で基準が異なりますが、概ね1時間に100ミリ程度の雨が降ったときに発表されます。

同じような場所に複数回発表されると、大きな被害が発生しているケースが多く、712日は埼玉県内で9回、15日は宮城県内で3回発表され、低い土地の浸水などの被害が発生しました。

「記録的短時間大雨情報」が発表された時は、もうすでに周囲の状況が大きく変わっている可能性があります。身を守る行動をとるようにしましょう。

 では五七五「記録雨 すでに浸水 発生し」

2022.6.20配信

「遅い梅雨入り」 

 梅雨に入りました。まだ確定ではありませんが、今年の梅雨入りは九州から東海にかけては平年よりも1週間以上も遅くなりました。

「梅雨入りが遅いと、梅雨明けも遅くなるのでは?」とご質問を受けましたので、近畿地方のデータ(19512021)で調べてみました。

梅雨入りが平年よりも1週間以上遅かった年は14回。その14回の梅雨明けを平均すると718日。平年の梅雨明けは719日なので、ほぼ変わらないことが分かります。

梅雨明けが変わらないので、梅雨の期間は短くなります。しかし、梅雨の期間の地元神戸の降水量を調べると、梅雨入りが遅い年の平均は339㎜、平年が296㎜なので梅雨の期間が短くても、平年並みぐらいの雨が降っています。

梅雨入りが遅いと、すぐに梅雨の最盛期である6月下旬から7月上旬に入ります。梅雨入りが遅い年は短期間にまとまった雨が降る傾向があるので、今年も大雨に警戒を致しましょう。

では一句「梅雨入りが 遅くても雨 かなり降る」

2022.5.20配信

「アメダス見学」 

 「さいたまのアメダス」を見に行ってきました。アメダスはさいたま新都心駅から西へ車で10分ほど、荒川の土手の横に大久保浄水場があり、その浄水場の中に設置されていました。荒川の河川敷には運動公園や田んぼもあり、開けた所にアメダスがあります。

さいたま市の中心部はビルが林立しており、都市化の影響で、明け方は冷え込まないイメージがありましたが、実際は良く冷え込みます。天気予報で各地の気温を紹介すると、冬は氷点下になっていることもよくあります。この冬(202122年)の冬日(最低気温0度未満)の日数も、東京が18日に対してさいたまは57日もありました。

都会なのにこんなに冷え込むのか?いつも疑問に思っていましたが、アメダスの設置場所を見て納得しました。市街地から離れ、建物や車からの排熱もなく、冷え込むはずです。

「百聞は一見に如かず」、自分の目で確認しないといけないですね。

では五七五、「アメダスは 訪れないと ダメだすね」

2022.4.20配信

「瀬戸内海の霧」 

 盆地の霧は秋によく発生しますが、瀬戸内海で春から梅雨にかけて霧が発生します。まだ海水温が低い時期に、暖かい湿った空気が南から流れ込んでくると、その空気が冷たい海面で冷やされて霧が発生するのです。海面上に広がる霧の厚さは比較的薄く、数十メートルぐらいのこともあり、船の船体は霧で隠れても、マストは霧の上に出ていることもあります。朝に発生することが多く、兵庫県の明石市には朝霧という地名もあるぐらいです。

 一度、海上で霧に出会ったことがあります。和歌山と兵庫県の淡路島の間にある紀淡海峡で魚釣りをしている時です。夜が明けきらぬ時間帯に出航し、釣りをしている最中に、あっという間に辺りが霧に包まれ、数十メートル先に浮かんでいた他の船も見えないくらいになりました。1時間ぐらいでしたが、霧笛が響き、魚釣りはほどほどに写真を撮るのに夢中になるくらいの幻想的な風景でした。

 瀬戸の霧 釣りから写真に きりかえた

2022.3.18配信

「スプリング」 

 春の気温は上がったり下がったり、一年で一番気温の変動が大きな時期です。今年の3月の経過も上旬までは冷え込みが続き、コートが手放せない日が続きましたが、中旬になると、我が家の周辺(神戸)では連日4月下旬ごろの暖かさとなり、セーターもいらないぐらいとなりました。

鉢植えの植物も気温の変化に忙しそうで、我が家のベランダの光景が10日ほどで大きく変わり、華やかな春の色に変わりました。黄色いスイセンが咲き、早咲きのサクラやタンポポが咲き、ボタンも新葉が出ています。最高気温が20度を超える日が続くと、硬かったつぼみが一気に膨らみ、咲いてしまうのですね。植物の生長がはっきりと分かるぐらいの季節の進みです。

 しかし、このまま夏に向かうわけは無く、必ず寒の戻りはあるものです。遅霜には気を付けてベランダの植物を見守りたいと思います。

「スプリング 春の気温は バネのよう」

寒暖差で体調も崩さないようにいたしましょうね。

2022.2.21配信

「花粉はいつ飛ぶ?」 

 二十四節気の「雨水(219日)」が過ぎました。そろそろコートも「うすい」ものを準備しても良さそうな時期ですが、今年は2月末までは分厚いコートが必要のようです。

さて、寒い日が続いているためスギ花粉がなかなか飛びません。今年はまだ花粉症の症状が出ている人も少ないのではないでしょうか?

スギ花粉の飛散時期は2月の気温に左右されます。2月が暖かいと花が早く開き、寒いと遅くなります。去年の2月は記録的な暖かさになったので、我が家(兵庫県西宮市)の観測では222日にスギ花粉の飛散はピークを迎えました。一方、2018年は2月が寒かったので、2月末までほとんど飛びませんでした。しかし3月に入り突然暖かくなったので、36日にピークがやってきました。

今年は2018年と似ていると思います。3月になると溜まっていたエネルギーを放出させるかのごとく、花粉が一気に飛ぶと考えられます。

「寒くても 2月過ぎたら スギ花粉」

2022.1.20配信

「寒さの底」 

 今シーズンは当初の予報の通り寒い日が多いですね。私の子供のころに比べるとヒートテックなど暖かな服が増えて、外での活動はしやすくなりましたが、それでもベランダに出て簡単な作業をすることすらもためらってしまいます。

さて、120日は二十四節気の一つ大寒です。一般的には大寒から立春または前日の節分にかけてが、年間で最も寒い時期とされています。本当にそうなのか?我が家の近くの神戸のデータ(過去50年)で、気温が最も低くなる日を調べると131日でした。兵庫県内では姫路も131日、洲本が21日、豊岡は23日。その他全国的にも1月末から2月初めに寒さの底を迎える所がほとんどです。

24日の立春の頃から気温は徐々に上がっていくので、立春は春を感じる機会が少しずつ増えていく起点の日とも言えるでしょう。この寒い時期を我慢して乗り越えましょう。春はもうそこまでやってきています。

では一句「大寒は そこそこ寒い 寒さ底」

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