2014年

2014.12.22配信

「冬至」

  この12月の上旬から中旬にかけては強い寒気が流れんで、大雪に翻弄されましたが、年末年始は穏やかであってほしいと願っております。

 さて、今年の冬至は12月22日です。冬至と言えばゆず湯にカボチャ。冬至にゆず湯なのは、一説によれば冬至は「湯治」につながり、ゆずは「体調の融通が利く」ことから、ゆず湯にするとのことです。また、カボチャを食べるのは、長期保存がきく上に栄養が豊富なのと、カボチャは「なんきん」とも言い、「ん(運)」が二つも付くので縁起が良いからだそうです。結構昔の人もダジャレと言うか語呂合わせが好きだったようですね。

 冬至の頃は年末に向けて忙しくなる時期です。年賀状も書かないといけませんし、年末調整の申告もして還付金もしっかり頂かないといけません。お風呂にゆっくりと浸かり、おいしいものを食べている暇はないかもしれませんが、上手に忙しい時季を乗り越えましょう。

 そこで一句、「冬至には パンプキンより 還付金」

2014.11.21配信

「代々木公園」

  11月に入って代々木公園がついに再開。私の毎週土曜日の散歩コースでしたから、やっと週末の日常が戻ってきました。2カ月ほど閉鎖されていましたので、セミの鳴き声が聞こえていた夏の風景から、すっかり晩秋へと変わっていました。公園の中はケヤキの落ち葉が目立ち、花はサルスベリからサザンカに変わっていました。イチョウの木の下にはギンナンがたくさん落ち、公園一帯はギンナンのにおいに包まれていました。誤ってギンナンを踏んづけてしまうと、家の中にもにおいが漂ってしまうので、気を付けないといけませんね。しかし、食べたら美味いなぁ~。茶わん蒸しの中にある一粒のギンナンはまさに宝物です。

 ギンナンを拾っている人も、何人かいらっしゃいました。私もと思いましたが、こればっかりは持って帰るわけにもいかず、地面に転がっている光景だけを写真に撮って帰りました。

 ここで一句「臭覚に 刺激を与える 収穫の秋」

2014.10.17配信

「栗ごはん」

  「天高く馬肥ゆる秋」と言いますが、食べ物がおいしい季節になりましたね。(まあ、どの季節でも食欲は落ちないのですが・・・) 

先日、NHKに出演している気象予報士の方(どなたでしょう?)においしい栗を頂きました。秋田県能代産の無農薬の栗です。なんでも、子供の頃に実家に植えた栗が50年ほどして実をたくさん付ける立派な木となり、この時期に帰省した際には栗拾いをするとのこと。我が家は子供を含めて栗が大好きなので、「栗がほしい!」とアピールをして無理やり頂戴いたしました。

 ピカピカに光った大きな栗を、まずは蒸して頂き、次に栗ごはんにして頂きました。いや~久しぶりの甘い栗、子供の食欲にも火がついて、あっという間になくなりました。今は、食べ物に季節感がなくなっていますが、季節の食べ物はその季節に食べるのが一番ですね。栗、ありがとうございました。

 「栗食べた 甘くておいしい ビックリや」

2014.9.19配信

「モズの高鳴き75日」

 9月に入って、モズ初鳴の便りが各地の気象台から届くようになりました。モズは秋になると縄張りを宣言するために「キィー、キチキチ」と甲高い声で鳴くようになります。

 「モズの高鳴き75日」と言うことわざがあります。これはモズの高鳴きが聞こえるようになってから75日後に霜が降り始めるということです。気象台の観測で初鳴と初霜との期間を平年日で調べると、ちょうど75日の所が一か所ありました。それは松山です。初鳴9月17日、初霜12月1日でちょうど75日でした。西日本は70日前後の所が多くなっていますが、北日本は基本的に短く、最も短い所は秋田で、初鳴10月13日、初霜11月1日で、19日でした。

 モズの初鳴を本格的な秋の始まりと考え、初霜を冬の始まりとする*と、その間が秋になります。西日本は2か月半ぐらいが秋ですが、北日本は短く、モズの初鳴は冬の準備を始める合図だとも考えられます。

 では一句、「モズが鳴き もーずく冬が やってくる」

2014.8.29配信

「米子測候所」

 今年の夏休みは、隠岐の島へ。8月9日の午前8時過ぎに島根県の七類港に到着。しかし、港は閑散として嫌な予感。切符売り場には「欠航」の文字。台風11号の接近で北東風が吹いて意外と早くから荒れていました。ここまで来て我が家に引き返すわけにもいかず、鳥取県の米子で2泊することにしました。風雨がしのげる自然科学館などを回りながら、何とか子供をなだめておりました。そこで思い出したのが、米子測候所。大学の巡検(30年近く前)で米子測候所にお邪魔して、ゾンデを上げるところを見学させていただいたのです。大山が望め、風情のある庁舎から大山が望めたのを記憶しています。

 その、測候所があった場所へ行ってみました。今では庁舎もなく、ただ観測機械が置かれているだけでしたが、大山が見える風景はそのままでした。思わぬ予定変更となりましたが、ノスタルジックな雰囲気に浸ることができました。

 では一句、「欠航で 予定が変わるも 結構ね」

2014.7.20配信

「夏休み」

 7月も後半に入ると子供たちの夏休みが始まります。夏休みと言えば、夏休みの宿題。夏休みの宿題と言えば「自由研究」。この自由研究をこなすのが、毎年大変な行事になっています。我が家の子供は4人。下は小学校1年生から上は中学校1年生まで。今年も4人それぞれが、自由研究をしないといけないのです(中学生にもあるとは・・・)。

気象を題材にした自由研究であれば題材も豊富にあるのですが、それをしてしまうと親が主導して研究したのがバレバレ(先生方は私の職業を知っている)。その上、子供は気象にはあまり興味がなさそうなので、今年も落ち着く所は、定番の昆虫や魚の採集に基づく昆虫図鑑に魚図鑑になりそうです。

今年の夏休みも昆虫採集と魚取りに出かけるとしますか。それはそれで親としても童心に返って、楽しかったりするのですが・・・。どこへ行こうかな?

では今日の一句、「夏休み 親にも童心 呼びサマーす」

2014.6.20配信

ホタル」 

 先日、子供と一緒にホタルを見に行きました。向かったのは兵庫県西宮市の有馬川、6月上旬から中旬になるとホタルを見ることができます。最近は地域の人たちが環境の保全に取り組み、関西でも少し郊外に出かけるとホタルが見られる環境が戻ってきました。

 日が暮れる前に、川のほとりに到着し、子供と共に蛍が出てくるのを待ちます。辺りが真っ暗になると、川の中の草むらで、一つの光がピカピカと明滅し始め、その光が一つから二つ三つになりました。しばらくすると、何匹かがフワフワと飛び始め、無数の光が浮かぶ幻想的な雰囲気に変わりました。

 スイッチを押すと光りはじめるデジタルなものではなく、時間をかけて光始めるのを待ち、かすかな光を楽しむのも子供には必要だと感じた次第です。

 さて、数時間ほどのんびりとホタルの光を楽しみましたが、締め切りが迫っている仕事を思い出し、一句つくりました。

 「締め切りに 気づいてお尻に 火が付いた」

2014.5.20配信

亀の甲羅干し」 

  先日、代々木公園の池のほとりを散歩していたら、2匹のカメが仲良く甲羅干しをしているのを見つけました。海水浴場の砂浜に転がっている若い男女のようにも見えましたが・・・、それはさておき、亀はなぜ「甲羅干し」をするのか?疑問がわいてきたので調べました。

変温動物である亀は、日差しを浴びて体温を上げているとのことです。甲羅の下には毛細血管が張り巡らされているので、「甲羅干し」をすると効率よく体温を上げることができるようです。確かに水の中にいると体温は奪われるだろうから、長時間の日光浴も必要になるわけですね。その他にも、「甲羅干し」には藻や寄生虫がつかないようにする効果もあるようです。

人間はたくさんの紫外線を浴びない方が良いと言われていますが、亀には関係ないようで、私は池の水面から反射するまぶしい日差しに目をしかめながらその場を離れました。

では一つ「タートルが トータル2匹で 甲羅干し」

2014.4.18配信

「穀雨」 

 今年の4月20日は二十四節季の一つ穀雨です。穀雨は穀物の生長を助ける雨が降る頃とされています。

「穀雨」と雨の字が付いているからには、よく雨が降っているに違いない。と思い、大阪の1ミリ以上の降水日数(過去50年)を日別で調べると、穀雨の時期は年間で2番目に雨が降る時季にあたっています。年間で3回雨の時季があり、1番目は当然梅雨で、ピークは6月25日の23日は、2番目が穀雨の時期でピークは4月11日の18日、3番目が秋雨で9月27日の17日です。ちなみに、東京は1番が梅雨、2番は秋雨(台風による東風かな?)、3番が穀雨の時期です。(日本海側は冬が1番です。)

 確かに穀雨の時期の雨は助かります。我が家のプランターの植物も喜び、空中を漂っている花粉もウォッシュアウトされるので、花粉症で悩んでいる私にとってまさに恵みの雨です。被害が出ない程度の雨は大歓迎です。

 では今日の一句、「花粉症 穀雨に降らぬと ちょっと酷」

2014.3.20配信

桜の開花」 

  桜の季節です。3月入って待ちきれず、ソメイヨシノの標本木を巡りました。神戸(王子動物園)、京都(二条城)、東京(靖国神社)、甲府(甲府地方気象台)の4か所です。去年、これらの地点は平年よりもかなり早く咲きましたが、今年は3月上旬の気温が低かった影響もあり、つぼみの膨らみは去年よりは遅くなっています。今年の開花は平年並みかやや早い程度でしょうか?

 さて、ソメイヨシノは接ぎ木や挿し木で増やしているため、どの木も遺伝子が同じです。気象状態が同じ場所であれば、ほぼ同じ日に咲いて、ほぼ同じ日に散っていきます。一斉に咲き、一斉に散っていくイメージがあるのはそのせいなんですね。でも一斉に咲くから良いんですよ。冬枯れの景色が一変して華やかな景色に代わり、入学や就職などで不安を抱えている人の背中も押してくれている気がします。本当に桜は有難いなぁ。

 では今日の一句、「スタートは 桜の開花で 華やかに」

2014.2.19配信

大雪」 

  太平洋側では大雪が降りました。特に関東甲信では観測史上一番の記録的な大雪となり、今でも積もった雪の影響を受けている方もいらっしゃると思います。早く雪が解けることを願っています。

東京も2週連続で27センチも雪が積もり、雪に慣れていない瀬戸内育ちの私にとっては歩くのも一苦労でした。革靴では踏み固められた雪の上はツルツル滑り、雪が融けはじめると雪泥のごとく、くるぶしまで浸かってしまい、ズボンのすそや靴下はビショビショ。足は凍てつき、途方に暮れてしまいます。

 樹木も雪に慣れていないようで、折れている木々をたくさん見かけました。常緑樹であるクスノキ(九州などに多い南方系の木)は、葉っぱの上にも雪がたくさん積もり、その重みで幹につながる太い枝から折れていました。

 大雪が予想されるときは、あらゆる出来事を想定して解説しなくてはなりません。次に大雪があるとすると、もう不慣れでは済まされません。

2014.1.17配信

霜柱」 

 霜柱を見かける季節になりました。踏みながら歩くとザクザクという音と足の裏に伝わってくる霜柱が折れる感触がたまりませんね。

しかし、私の人生の中で、霜柱を見るようになったのは東京で仕事をし始めた最近になってからです。霜柱の発生は土質によります。我が家の周辺(兵庫県西宮市)は、ザラザラとした砂がほとんどなので、土質が荒く霜柱を見かけることはほとんどありません。一方、東京は土質(関東ローム層)が適度に細かいため、水分を土の中から吸い出しながら凍る霜柱ができやすいのです。

霜柱が珍しい私は、東京にいる時は、冷え込んだ朝は地面に張り付くようにして霜柱を眺めています。そんな中で、霜柱が栗の実ぐらいの大きさの石を持ち上げているのを見つけました。なんだか、置かれた立場にもめげず、逆境を跳ね返し、自らを主張しているようで、人生の教訓を学んだような気がしました。

そこで一句「霜柱 石を持ち上げ 意志表示」

気象友の会 会員専用のメーリングリスト登録

毎週金曜日に次の内容をお知らせします。

広報室便り更新

気象庁新着情報のお知らせ

    (会員限定です)

登録はこちら

 

気象キャスター 南利幸さん
気象キャスター 南利幸さん

南さんコラムの一覧はこちら

身近な天気を教えて!

あなたの身近で起こっている大気現象や「いまのお天気」を教えて下さい。

じむきょく発